歯ぐきが下がった場合の歯肉移植・歯茎再生など、重度の歯周病の方でもご相談ください
再生治療とは?
再生治療とは、簡単に言うと失った組織を再生させる治療です。歯科においては、歯が埋まっている骨、歯ぐきの再生治療が当てはまります。
例えば歯周病が進行すると歯や歯茎、さらには支えている骨までが溶けて無くなってしまいます。このような状態から再生治療により破壊された骨や歯肉を再生させていきます。
再生治療には高度な技術、知識が必要になりますが、当院では皆さまの健康を取り戻すため、最新技術を取り入れ積極的に再生治療を行なっております。
再生治療の内容
歯肉移植・根面被覆
歯肉移植・根面被覆とは歯ぐきが痩せたことや歯周病により歯の根っこが露出してしまった場合、外科的に歯ぐきを移植する方法です。
歯ぐきを移植することにより、根が露出して歯が長く見えてしまう面も改善され審美効果もあります。また、知覚過敏や歯の根っこ部分のむし歯に対しても適応されます。
エムドゲイン
エムドゲインは、歯周病により溶けてしまった歯を再生させる治療薬です。この薬は、子供のブタの歯胚(歯や歯周組織の元)から抽出し、精製したもので世界44ヵ国以上の歯科医療で使用されています。
エムドゲインを骨が無くなってしまった場所に外科的に移植することにより、骨や歯周組織の再生を促します。
歯周ポケットが6mm以上の歯周病に適応されますが、どんな歯周病にも出来る治療ではなく限られた条件の元で治療を進めていくことが出来るので事前の診察が相談が必要です。
GBR
GBRとは「骨誘導再生法」と呼ばれ、歯周病など何らかの理由で歯を失い、歯を支えている骨が無くなったところに骨を再生させる治療法です。
骨の足りない部分にメンブレンと呼ばれる人工膜を覆い被せることにより、骨の再生を促していきます。インプラントを考えている方に多く適応されている治療法です。
PRP(遠心分離機)による治癒促進
患者様から採血した血液を遠心分離することにより、骨の再生や歯肉の治癒を促進する物質(PRP)を抽出することができます。
その抽出した物質を骨の再生治療や歯周病の治療に応用する治療法です。このPRPを使うことにより通常よりも早いスピードで骨や歯肉が再生されます。
再生治療の症例
下顎犬歯の異常に下がった歯ぐきの歯肉移植
この患者さんは長い間尺八という日本古来の笛を吹いていたために、下顎の犬歯の歯肉が異常に下がってしまった症例です。下の方まで歯肉がなくなっているので違和感を訴えていらっしゃいます。
そこで上顎の歯肉を少し取って歯肉移植をしたところです。これには新しいレーザー治療を応用しています。このように上顎口蓋の肉を使って歯茎はは移植することができるのです。
これが歯肉を採取した上顎の写真です。採取した所には人工的なコラーゲンの皮膚を縫い付けていますからあまり痛くありません。
上顎の歯肉を供給した部分は十日程経つと写真のように治癒してきます。まだ上皮ができていませんから、歯ブラシなどを当てると痛みがあります。この部分は一ヶ月もすれば元に戻ってしまいます。
移植して二週間した状態です。ご覧のように移植した歯肉が生着して生き生きとしています。
上顎の供給側の二週間経過した状態です。治癒状況は良好で痛みはあまりないとのことです。
移植手術をして十八日後の写真です。ほぼ回復しているのが観察できると思います。痛みはほとんどありません。
歯周病による上顎大臼歯の歯茎退縮をエムドゲインで歯肉再生
歯周病で上顎の大臼歯の歯肉が退縮して下がっており、根の分岐したところから下は以前あったはずの骨が吸収されてなくなっていて、プローブというポケットの深さを測定する器具が10ミリメートル程すっぽりと入っていました。
そこでエムドゲインという生体タンパク質を利用した歯周治療を行いました。これがそのオペを行った時の映像ですが、分岐していた根の間にあったプラークや不潔な歯石等をきれいに取り除いて表面処理をしてエムドゲインを注入して縫合しています。
これが術前のレントゲン写真ですが、根と根の間に骨がなくなっていて黒っぽく写っているのが分かると思います。
術後五ヶ月のレントゲン写真です。根と根の間に黒い影がなくなって白っぽくなっているのが分かられると思いますが、これが新生した骨の映像です。このように骨が再生してくると、動揺して噛めなかった歯がしっかりと動かなくなります。まだ五ヶ月しかたっていませんが、何年か経過すればもつとしっかりした骨が再生すると考えられます。
手術が終わり数ヶ月後の歯肉が改善された映像です。歯肉の色も大分よくなりました。
歯周病でぐらついた大臼歯の歯槽骨をエムドゲインで骨再生
右上の大臼歯が歯周病でぐらぐら動揺している歯です。パノラマ写真から切り取ったためやや不明瞭ですが、歯牙の奥の所や前の方の歯槽骨が歯周病のために吸収されてなくなっているのがお解かりになると思います。
これはエムドゲインを用いた手術を行ってから十ヶ月後の画像です。歯の周りのなくなっていた骨が再生しているのが判ると思います。骨が再生して以前のように動揺しなくなりました。
ブリッジ土台のグラグラな奥歯の歯槽骨をエムドゲインで骨再生
この画像はブリッジの土台の大臼歯が歯周病になっている状態です。手で押さえると膿が出てくる状況で二ヶ月に一回必ず歯茎が腫れていました。この歯はほとんどぶらぶらで普通なら抜いてしまう歯でしたが、患者さんと相談してエムドゲインの手術を行いました。
手術して十ヶ月した映像です。歯の周りの歯槽骨は吸収されていてほとんどなかったのが、驚くべき事に矢印の部分に新しい骨が出来ていました。動揺も少なくなりほとんど膿も出なくなりました。患者さんに喜んでいただきました。
重度の歯周病の方でも気軽に相談下さい
歯周病が進行し歯を失ってしまった方、歯ぐきが下がってしまった方、重度の歯周病の方でも当院はあらゆる治療法を用いて健康なお口へと変えられるよう全力を尽くします。悩んでいる方はお気軽にご相談ください。
歯周病とは
歯周病とは、歯周病菌により歯茎が炎症を起こし最終的には歯を支えている骨を溶かしてしまう病気です。歯周病は歯を失う原因のトップでもある怖い病気になり「歯槽膿漏(しそうのうろ)」とも呼ばれています。
私達の口の中には、約300~500種類の細菌が住んでいます。ブラッシングが上手く出来ていなかったり、砂糖が口の中に残ったままだと細菌が汚れや糖ををエサにして繁殖を続け、歯垢(プラーク)と呼ばれるネバネバした物体を作り出します。
歯垢が付いた状態のまま、さらに進行すると歯垢が石灰化し歯石(しせき)へと変わり、自分の歯みがきでは除去出来なくなってしまうのです。
歯石は石のように固く、デコボコしているため歯垢が付きやすく、歯垢の中にいる歯周病菌が歯と歯茎の間(歯周ポケット)の中に入り込み毒を出しながら、歯茎や骨などの歯周組織を破壊していきます。
最終的には歯を支えている骨を溶かし歯が抜けてしまうこともあり、むし歯の無いキレイな歯だったのに歯周病が原因で根っこから抜けてしまった!なんてこともありえる怖い病気が歯周病です。
歯石除去による症状の改善
歯周病が進行している方は、歯石が多くついている方がほとんどです。先ほども説明したように歯石がついていると、石のようにデコボコした歯石に歯垢が付着し、さらに歯周病を進行させる原因となります。
そのため、歯科医院で専用のクリーニング機器を使いながら歯石を除去していくことが必要です。
歯石を除去すると、今まで歯石に付着した細菌と戦うために起きていた歯茎の炎症が改善され、腫れや出血が収まり歯茎が引き締まってきます。そうすることで、歯垢が歯と歯茎の間に入りにくくなり歯周病を予防することが出来るのです。
自分1人の歯みがきでは歯石は除去することができません。しっかり歯科医院でクリーニングをしてもらいましょう。
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