• 20年というのは、やはり凄いことです

    下のパノラマレントゲンの画像を見てください。平成元年の二月に作ったブレードインプラントの今の映像です。現在でもちゃんと機能しています。すでに20年と8ヶ月の歳月がたっているんです。その頃は、今のような優れたインプラントは存在していませんでした。このインプラントは形状記憶インプラントといい骨に溝を骨バーを使って彫った後に、氷で冷やしたインプラントを専用のプライヤーでまっすぐに矯正してから、骨の溝の中に打ち込みます。所定の位置まで打ち込んだら、50度位の滅菌したお湯を骨溝の中に注ぎ込みます。するとこのインプラントはその足の部分が左右に交互に広がるために、骨の溝の中に堅く固定されます。これで骨の中にしっかりと植立されるのです。その後切開した歯肉の治癒を待ってから、上のかぶせ物を製作します。それから20年の間、ほとんどトラブルなしに口腔内で働き続けたことは素晴らしいことです。現在ではこの種のインプラントはほとんど使用されなくなりました。私にとっても大変貴重な一つの症例です。

  • あなたはどちらを選びますか、私ならこちらを選びます

    下の奥歯の二本のインプラントの上の上部構造物、つまりかぶせ物のことですが、真っ白で綺麗なセラミックの歯と、頬側つまり外側だけ白くて上の方は金属の歯はどう違うのでしょうか。一番奥の大臼歯の場合、審美的な美しいセラミックで作った歯は使用中に破折して欠けてしまうリスクがとても高いのです。その理由は大臼歯の部分には石を砕く程の大きな咬合力がかかるからです。その点咬む所が金属の歯は多少傷つくかもしれませんが、欠けることはありません。ですから歯科医師の立場から申し上げるなら、咬む部分は金属の歯の方がいいですよと言っています。それでも中には白い歯の方がいいと言われる方もおられます。

  • インプラント埋入シミュレーション

    インプラントを入れる時にCTを撮影することが多くなってきました。CTで撮影したデータを解析して様々な事が分かるようになりました。インプラントを埋め込む場合に近くに重要な組織がある場合は、CTによる解析は必ず必要です。解析ソフトによって、埋め込む正確な位置や方向や長さが決定できるのです。さらに埋め込まれたインプラントの周囲の組織の状態が把握できます。下の画像は下顎臼歯部の骨にインプラントを埋入した状態を表示しています。画像の赤い部分は皮質骨で最も硬い骨です。黄色や緑の部分は海面骨で皮質骨より柔らかい骨です。また水色の部分は筋肉や神経を表示しています。青い部分は脂肪などの最も柔らかい組織です。さらに骨密度の正確な測定ができるので、インプラントの周囲の骨の硬さを調べることができます。それによって、どれ位の咬合力に耐えられるかが予測できるのです。

  • しっかり噛める喜びのために

    大事な奥歯が歯周病などでなくなってしまったら、おいしい物を楽しく食べることはできません。現在では歯周病で歯が抜け落ちて周りの歯槽骨が喪失してしまっても、その歯槽骨を再生することができます。金色の円筒形の金属がある部分は6ヵ月前は歯槽骨がなかったのですが、骨の再生医療により今では骨ができています。その骨の中に今ではインプラントが入っているのです。奥のほうにあるグリーンの金属棒の下にもインプラントが入っていますが、このグリーンの金属棒はインプレッションポストと呼ばれるものです。このインプレッションポストを使って、傾斜角度の異なる手前の金色の金属棒と平行な金属棒(アバットメントあるいはポストと言います)を作っているところです。平行な金属棒を製作することにより、インプラントとインプラントを強固に連結することができます。連結されたインプラントは大きな支持力を獲得して、長期の使用に十分に耐えるようになります。おいしい物を楽しくしっかりと食べることが、これでできるようになるのです。

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